日本の秋の味覚の1つ「サンマ」。
漢字で「秋刀魚」と書くことからも分かる通り、秋に旬をむかえる魚です。比較的安価に流通するため広く家庭でも食べられており、「秋と言えばサンマ!」という人も少なくないと思います。
そんなサンマですが、日本最大の漁獲高を誇るのが「根室市」。
2017年時点で、数量で7年連続、また金額では20年連続で日本一を記録しています!また毎年9月下旬には「根室さんま祭り」が行われ、根室で水揚げされた新鮮なサンマを無料で何匹も食べることができるという大盤振る舞いな企画が行われています!今回は、2018年に行われた「第26回根室さんま祭り」の様子をお届けします!
旬のサンマを味わうことのできる一大イベント、さんま祭りとは?
毎年9月に根室港で行われる「根室さんま祭り」。
「サンマの炉端焼き」「サンマの箱売」「サンマつかみ取り大会」「浜の母さんによるサンマ料理の販売」などのイベントが目白押しの、サンマが満載のお祭りです。
よさこいの演武や、タレントによるショーなども行われ、夜にはサンマ漁船による集魚灯ライトアップイベントで賑わいます。このお祭りのために毎年たくさんの人が根室を訪れ、2017年開催時には約2,8万人もの方がサンマを求めて会場に足を運びました。
「根室さんま祭り」の醍醐味は、サンマを「無料で」「好きなだけ」食べることができること!しかも贅沢なことに、屋外の炉端で自分で焼いて食べることができます!炭火で焼いた新鮮なサンマは格別!家庭で焼いて食べるサンマよりも、一段と美味しく感じられます。
午前9時前に会場に到着。
訪問した日はあいにくの雨でした‥。朝から細かな雨が降り続き、カサ無しでは会場にいられないくらいです。それにもかかわらず、会場では係の方たちが午前9時からの開始時刻に間に合わせるため、一生懸命炭の準備を行っていました。
炭には大きなガスバーナーで大量に火をつけていました。熱した炭は一輪車で運ばれて行きます。台には順番に炭が用意されていき、それに伴って人が集まってきました。どうやら場所取りも兼ねて暖を取っていた様です。当日は少し肌寒いくらいでしたが、更には雨…。気持ちもわかります。
会場では係の方が、雨が当たらない様にサンマを焼く台のまわりにテントを運んできてくれていました。全部ではありませんでしたが、それでも大分助かりました。
根室さんま祭りのシステムをご紹介
さて、ここでサンマの食べ放題のシステムを説明します。
まずは会場にある「トレイ・箸セット販売所」で「トレイ」と「箸」を購入します。購入したトレーを持ってサンマの無料配布所へ向かうと、トレイ1枚につきサンマを1匹もらうことができる仕組みです。サンマのおかわりは自由なので、トレイが空いたらまた無料配布所に行くと、次のサンマをもらうことができます。なお「トレイ・箸セット」は1セット100円。つまり100円払えば何匹でもサンマを食べられるという訳です!
トレイと箸を購入したら、次は「炭焼きさんま無料配布所」へ。看板には「さんま祭りをたのしむための7ヶ条」が記載してありましたので、一読した上で思いっきり楽しんでしまいましょう!
- 一、生産者の苦労を考え、残さず丁寧に味わうべし。
- 一、とれたての新鮮なさんまは会場内で味わうべし。
- 一、膜も身の内。自分の食べられる数で味わうべし。
- 一、多くの人が集う場所。席はお互いに譲り合い楽しむべし。
- 一、この会場は生産の場所でもあります。ゴミはきちんと片づけるべし。
- 一、祭りを盛り上げるアトラクションには惜しみない拍手と声援を送るべし。
- 一、この祭りで味わった根室のさんまの魅力を多くの人にアピールすべし。
さんま無料配布所では「生サンマ」と「塩サンマ」の2種類が配布されています。
無料で配布されているサンマなので、1回り小さいサイズのものを配っているのかと思ってました。しかし実際に配っていたのは、スーパーなどで売っているサンマより1回り以上は大きいもの!普通のサイズが1匹100円くらいで買えるとしたならば、150円以上はしそうな大きさでした。さすがサンマの本場の根室です!
なお生サンマとは名前の通り、生のサンマ。塩サンマも名前の通りで、塩漬けにされたサンマ。どちらもそれぞれ美味しいので、おかわりして両方食べてみることをおススメします。
サンマを手に入れたら焼き台へ!炭火で焼いて食べちゃおう!
無料配布のサンマをいただいたら、さっそく炭焼き台へ向かいましょう!
炭焼き台にはイスはなく席の指定もありませんので、空いている場所を探してサンマを焼き始めて下さい。炭が足りなくなった場合、会場にいる係の方に声をかけると一輪車で炭を持ってきてくれます。
また周りを見てみると、サンマは焼き台に対して垂直に並べるのがマナーの様でした。なお上の写真では、向かいの方が焼き網を持参していたためサンマが横向きに。焼き網まで持参するってことは、きっと祭り慣れしている地元の方だったのでしょう。
始めは火力が足りなくなかなかサンマが焼けませんでしたが、途中で炭を追加してもらってからは火力が何倍もアップ!アッという間にサンマの皮の表面には網目状の焼き色がついてきました。煙も上ってきて、辺りに美味しそうな香りが漂います。サンマの脂ノリはかなり良く、中から溢れてきた脂が炭の上に落ちるたびに「ジュ~ッ!」という音が響きます。少し冷えていた体も、このあたりから熱くなってきました。
旬を迎えたばかりの鮮度の良いサンマは、身も引き締まり脂のノリも抜群!皮に近いほど脂ノリがよく、炭火のおかげで香ばしく仕上がっていました。サンマの無料配布所では、大根おろしも同じく無料でいただくことができます。口の中の脂を流しながら、美味しいサンマをお腹いっぱい味わいましょう。
わたしも1匹では飽き足らず、2匹‥、3匹と追加でおかわりをして、計4匹いただいてきました。食が太い方ではありませんが、1度の食事でこんなにサンマを食べたのは始めてです!
ふと回りに目をやると、ホッキ貝や同じく根室市特産の「花咲ガニ」などを焼いて食べている人の姿もちらほら。地元の方はビール片手にサンマをつついていました。サンマにビール…、うらやましかったな~。ドライバーでなければわたしも絶対に飲んでました。
なお前述のとおり、サンマの脂のノリは抜群!
それを証明するのが上の写真です。5匹まとめてサンマを焼いていた、ある家族に起こった参事‥。サンマの脂が凄すぎて、完全に炎に包まれてしまってました。救出が早く大事には至らなかった様でしたが、もちろん皮は真っ黒‥。皮をはがして食べていた様でしたが、火力には気をつけましょう。
ずっと脂のノッたサンマを食べ続けていると少々くどくなってきます。そんな時には「ポン酢」や「レモン」!会場のところどころに準備されており、サンマや大根おろしにかけて食べると美味しさがアップ!口の中がサッパリして、次のサンマも美味しくいただくことができました。
会場で買うことのできるサンマ料理の数々
会場内では「浜の母さん」自慢のサンマ料理の販売も行われています。ラインナップは以下の通り。
- さんま節ラーメン
- さんま丼
- さんまザンギ
- 刀汁
- おにぎり
- 秋刀魚おむすび
- さんまロール寿司
中でも一番人気は「さんまロール寿司」。
トロサンマの押し寿司を柔らかい昆布で巻いた1品で、人気が出るのも納得の美味しさです!午前9時からの販売にもかかわらず、午前中には全て売りきれてしまうほどの人気商品。この日も午前8時45分ころから列ができ始め、販売開始する午前9時には長蛇の列ができていました!手に入れるには早くから並ばなければなりませんが、美味しいのでぜひ一度トライしてみて下さい。
箱売りサンマにも長蛇の列!?サンマのつかみどりも!
「サンマの炉端焼き」も人気のイベントなのですが、他にも見どころがたくさんあるのが「根室さんま祭り」。「サンマの箱売り」にも、長蛇の列ができていました!
午前8時30分から販売開始された箱売りですが、開始時間前の時点ですでに100人を超える人が列を作っていました。2018年の箱売りは、4kg30尾入りで1,500円と破格の値段!計4,800箱が午前中に売り切れてしまうほどの盛況ぶりだった様です。
こちらの「さんまつかみ取り大会」は、各日150名まで参加可能。こちらも整理券がアッという間になくなってしまいますので、参加希望の方はお祭りが始まる前から並んでいた方がよいかも知れません。
また、たくさんの出店が並んでいました。たこ焼きやわたあめはもちろん、中には花咲ガニの出店まで。サンマ以外にも美味しいものがたくさんありましたので、こちらも合わせてお楽しみ下さい。
最後に
いかがでしたでしょうか?
北海道最東の「根室市」で行われる秋の一大イベント「根室さんま祭り」。新鮮で美味しいサンマを食べることができ、更には無料で食べ放題!こんなに良いお祭りは広い北海道でもなかなかありません。次回開催は来年の9月となりますが、サンマが大好きな人にはぜひ一度足を運んでもらいたいお祭りです。刺身でも食べることのできる根室の新鮮なサンマを楽しんでみて下さい!
【第26回 根室さんま祭り 】
【住 所】 北海道根室市本町5丁目 根室港内会場
【電話番号】 0153-23-6111 (根室市役所商工観光課)
【日 時】 2018年9月22日(土)~23日(日)
【H P】 https://www.city.nemuro.hokkaido.jp/nemuro_navi/index.html(根室観光協会)
※ 上記内容は2018年のもの。最新の情報はHPでご確認下さい。
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