北海道の道南「渡島」管内にある町「八雲町」。太平洋側に面する八雲町と日本海に面する熊石町が平成17年に合併し現在の形となりました。今回はそんな八雲町の旧熊石町にある、旧松前藩と北海道の先住民族アイヌに関する伝説が残る岩「奇岩雲石」をご紹介します。
旧熊石町にある変わった岩、奇岩雲石
八雲町熊石に並ぶ国道沿いの住宅街。
その一角から住宅の間を抜け海岸に向かって歩いていくと、ズラっと並んだテトラポットと目的の「奇岩雲石」が見えてきます。岩の上にはお社が、岩の前には鳥居も建てられていて、見るからに神社の様。この岩を祀っている様に感じられます。
岩の上側は小さな石などが積み上げられてできた密度の高いものでしたが、下側は細かな穴がたくさん見受けられました。岩は波風に侵食されて、穴があいていたり変わった形に変形していました。
岩には鳥居とお社に向かう階段が設けられ、その気になれば参拝もできる様でした。
奇岩雲石にまつわる松前藩とアイヌの戦い
そもそも「奇岩雲石」とは何なのでしょう。
現地に設置されていた看板に、詳しい記載がありました。
「450余年前、この地方を支配していたアイヌの酋長タナケシが和人に対抗して攻めてきた。藩主松前義広は部下に命じてこれを討たせた。しかし苦戦の末に敗戦となり、かろうじて松前軍は岩陰に身をかくした。この時、黒雲が岩の間から湧きあがり、地鳴りとともにあたりが真っ暗になった。アイヌの軍勢はこの奇現に恐れをなし逃げ去り松前軍に勝利をもたらしたと伝えられている。」
ちょっとわかりずらいかも‥、奇岩雲石の周辺の様子を確認
奇岩雲石は住宅と住宅の間に設けられたスロープを下って先にあります。海岸沿いの住宅の陰になりますので、以外と見落としがちになってしまいそうです。
目印となるものはこの看板のみとなりますので見落とさない様に気をつけて下さい。なお近くには熊石のお寿司屋さん「かきた」さんがあります。その他の周辺情報は、上のストリートビューを動かしてご確認下さい。なお駐車場は設けられていませんでした。
最後に
八雲町の旧熊石町にある岩「奇岩雲石」。
岩には松前藩がその地を治めるアイヌとの戦いに勝利したという言い伝えが残されていました。駐車場を設けることができる場所ではないので、向かう際には周辺民家への配慮も必要かと思います。
奇岩雲石
【住 所】 北海道二海郡八雲町熊石雲石町
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