突然ですが、札幌の伝統野菜の一つ「札幌大球(たいきゅう)」をご存知ですか?
1球当たりの重量が “約8~20kg” にもなる “巨大キャベツ” で、その大きさは なんと 通常の “6~10倍”!1871年に栽培が開始された歴史ある伝統野菜です。
今回 “札幌伝統野菜 札幌大球応援隊“ が主催する「札幌伝統野菜「札幌大球」オーナー制度」が開催されると聞き、さっそく応募。
晴れて 2020年度の “札幌大球” のオーナーになることができました!
そこで本記事では、”札幌大球オーナー制度” について詳しく内容をご紹介するとともに、“札幌大球(たいきゅう)” についても掘り下げてみようと思います。
札幌伝統野菜「札幌大球(たいきゅう)」について
「札幌伝統野菜」って何?
“札幌大球” は “札幌伝統野菜” の一つ。
“札幌伝統野菜”とは‥
- 札幌市内で栽培された‥
- “サッポロ” の地名がついた野菜で‥
- 種・苗 があり、現在でも生産が可能なもの
“札幌伝統野菜” には、枝豆の “サッポロミドリ”、ゴボウの “札幌白ゴボウ”、玉ねぎの “札幌黄” など があり、“札幌大球” も もちろんその一つです。
次に “札幌大球” の特徴について学んでみたいと思います。
「札幌大球(たいきゅう)」ってどんな野菜
札幌大球を一言でいうならば “巨大なキャベツ”!。
通常の大きさのキャベツと比較すると “約6~10倍” の大きさにまで生育します。
札幌大球の特徴など
形状などの特徴
形状 | 札幌大球 | 通常のキャベツ |
重量 | 約8~20kg | 約2kgほど |
大きさ | 直径50cm以上 | 直径20~30cmほど |
葉の枚数 | 約70枚 | 約70枚 |
食味の特徴
- キャベツ本来の甘さが強い
- 葉が肉厚で食感がよい
主に “漬物用”、“越冬貯蔵用” として栽培されてきた “札幌大球”。
“各家庭で漬物を作らなくなった” ことや、その大きさ故 “収穫の大変さ” が要因となって、作付面積はどんどん減少。
2014年には “石狩市厚田区3戸”、“日高門別2戸”、“新冠1戸” で生産するにとどまり、“札幌大球” は 今なお 消滅の危機に瀕しています。
「札幌大球(たいきゅう)オーナー制度」について
そんな状況下にあった “札幌大球” でしたが、2014年には “JAさっぽろ” が 札幌市清田区 で試験的に札幌大球の栽培をで復活。
翌2015年には 伝統野菜 “札幌大球” を後世につないでゆくため “札幌大球応援隊” が結成されました。
「札幌伝統野菜「札幌大球」オーナー制度」 は “札幌大球応援隊” が行っている取組みの一つ。
次は “オーナー制度” の詳細を見てみましょう。
「札幌大球」オーナー制度 概要
一般的な ”オーナー制度” の場合、収穫した 作物 や 水産物 が自宅に送られてくることがほとんど。
ですが “札幌大球” の場合、その大きさから 送る方も 送られてきた方も 一苦労‥。
そこで “札幌大球オーナー制度“ では、以下の内容でオーナーの募集を行っています。
オーナー制度 概要
2021年 札幌大球オーナー制度 募集広告
2021年 札幌大球オーナー制度 概要
札幌大球オーナー制度 概要 | |
料金 | 一口 4,000円(税込・送料込) |
募集口数 | 500口 |
申込期間 | 2021年6月1日~11月8日(必着) |
内容 | 札幌大球収穫後、以下の3点がご自宅に送られてきます
|
【公式HP】 http://sapporotaikyuu.fun/(札幌伝統野菜「札幌大球応援隊」)
※ 詳細は必ず 公式HP でご確認下さい
送られてくるのは、札幌大球そのものではなく、札幌大球 や 札幌伝統野菜 を使った “加工品”。
元は主に “漬け物用” に栽培されていた “札幌大球”。
かつての文化を広める意味では “にしん漬け” は最適な返礼品だと思われます。
スーパーに並ぶ漬物の大半が 中国産 などの外国産を使ったものが多いなか、国産の、しかも 札幌の伝統野菜 を使ったお漬物って、今やかなりレアだったりします。
「札幌大球」オーナー の特権、各種体験会 への参加(2020年時)
また “札幌大球” のオーナーになると、以下の各体験会への “参加資格” が得られます。
各体験会詳細
札幌大球栽培観察体験&収穫祭「鍋」パーティー
札幌大球栽培観察体験&収穫祭「鍋」パーティー | |
実施日 | 2020年6月20日(定植)、10月25日(収穫・鍋パーティー) |
場所 | サッポロさとらんど |
定員 | 30名 |
参加料 | 一組4,000円(オーナー申込みとは別途) |
札幌大球を使った「にしん漬け」教室
札幌大球を使った「にしん漬け」教室 | |
実施日 | 2020年11月8日 |
場所 | サッポロさとらんど |
定員 | 30名 |
参加料 | 一人500円(小学生以下無料) |
札幌大球フォーラム&中華・お漬物バイキングパーティー
札幌大球フォーラム&中華・お漬物バイキングパーティー | |
実施日 | 2020年12月12日 |
場所 | 北海道神宮内「白鹿食堂」 |
定員 | 30名 |
参加料 | 一人1,000円(小学生以下500円) |
どれも 参加者に “札幌大球” をより詳しく知ってもらうための企画。
その中から、今回は「札幌大球栽培観察体験&収穫祭「鍋」パーティー」へ参加することとしました!
(※ 新型コロナの影響もあり 2020年の「鍋パーティー」は中止となってしまいました)
「札幌大球」各体験会の様子
札幌大球観察体験「定植(2020年6月20日開催時)」
“札幌大球” の定植をおこなったのは “サッポロさとらんど” の “丘珠城門遺跡 体験学習室” 前。
当日は 午前10時 に集合。まずは “札幌大球” の特徴などについて詳しく学びます。
ひと通り学んだあとは、さっそく 札幌大球 の 苗を植えていきます。
今回の体験会では “在来種” と “札幌大球4号” の 2つ の苗を植えました。
植えたばかりの苗は、風にあおられて倒れてしまうこともしばしば‥。そこで根が定着するまでの間、囲いをかけて 風から苗を守ります。
そして これで “札幌大球” の定植作業は完了!
あとは 奥山さんをはじめとした “サッポロさとらんど” の方々の手で、大切に育てていただきます。
自分たちで植えた 愛着ある “札幌大球” の苗。約4ヶ月後の 10月 には 約7~10kg ほどまで大きく育つ予定。
オーナーとなった方は、いつでも自由に 苗 のお世話に来ることもできます。
水をあげたり、葉についた虫やたまごを取り除いたり‥、お世話をすることで更に愛着が湧いてきますね♪
札幌大球観察体験「収穫・鍋パーティー(2020年10月25日開催時)」
急遽所要で参加できなくなってしまった収穫会(鍋パーティーは新型コロナの影響で中止に‥)。
実際に札幌大球を収穫し、皆さんあまりの大きさにビックリしていた様子。
収穫した札幌大球はカットされ、収穫会に参加した 各オーナーさん達の手に渡りました。
また 各オーナーさんには、本オーナー制度の 協賛企業様からいただいた 各商品が配られたそう。
そして肝心の “参加特典” ですが、後日 お漬物でおなじみの「北彩庵」から直接自宅に送られてきました。
内容は 当初予定とおりの、以下のもの。
- 札幌大球使用「本格にしん漬け」200g×5パック
- 札幌伝統野菜「札幌大長ナンバンの三升漬け」60g×2コ
- 福山醸造トモエ「甘こうじ」200g×1袋
ここに 札幌大球でつくった「ザワークラウト」が、1つサンプルでプラスに。
こうしてみると結構な量ですね。 各体験もできて この内容なら、4000円という参加費も高く感じません。
さらに 収穫会に参加できなかったにもかかわらず、協賛企業様からいただいた商品までゲット!
こんな商品
- 鍋キューブ
- 回鍋肉の素 など ×3点
- 塩こうじ
- お塩
- デーツ(試供品)
※ 必ずもらえるものではありません
札幌大球をおいしく食べきるのに大切な、調味料の数々!
これは 他のオーナーさん達も よろこんだことでしょう。
(なお 例外的に取っておいてくれたとのことなので、収穫会に参加していない場合はもらえません。)
実際の「札幌大球」は こんなに大きかった!
また 後日、別のルートから ”札幌大球” を 手に入れることに成功!
実際に手にしてみると、その大きさと重さに驚きました。
たまたま家にあったキャベツと大きさを比較してみると、その差は一目瞭然!
これ、普通のキャベツの何個分くらいあるんでしょ??
幅は 縦・横 ともに 37~38cmくらい。
重さは 約10kg ほど。
かなりずっしりとしていて、ずっと持ち上げていると 腕がプルプルしてくるくらいです。
半分に切ってみると、さらに大きさがわかりやすいですね。
包丁が小さくみえるくらいで、切るのも一苦労でした。
大きい分 大味かと思ってましたが、その甘さに さらにビックリ!
肉厚な葉の食感が良く、さらに 甘くておいしい “札幌大球”。鍋やお好み焼きにして、1週間ほど楽しむことができました。
その他の “札幌伝統野菜” について
“札幌大球” 以外にも “札幌伝統野菜” が植えられていました。
簡単にですが、合わせてご紹介します。
札幌黄(玉ねぎ)
“札幌黄(さっぽろき)” の特徴は「肉厚で、加熱すると甘みが強くなる」こと。
ただし「病気・害虫に弱く、形が一定でない」ことなどから代替品種への転換が行われ、今や「幻の玉ねぎ」とまで言われるのが この玉ねぎです。
サッポロミドリ(枝豆)
“雪印種苗株式会社” が開発、1974年に品種登録された 札幌発祥の枝豆。
8月上旬から収穫期を迎える早世品種で、白色の産毛で鮮やかな緑色が特徴。
札幌太ナンバン
明治中期に岩手県南部地方から導入。辛味が結構強めで。活力源や殺菌用として古くから重用。
葉や幼果はつくだ煮、乾果を香辛料として漬物に利用。
札幌白ごぼう
明治に始まった北海道ゴボウ栽培の中で、当時栽培されていた直根で白茎の品種を「札幌」の呼称で定着させたのが由来といわれています。
札幌太人参(ニンジン)
豊かな北海道の自然が生んだ在来品種。病気に強く丈夫で作りやすい大型人参。昔の味がして、香が強いのが特徴。
さいごに
いかがでしたでしょうか?
今回は 札幌伝統野菜 “札幌大球” の理解をより深めることができる “札幌大球オーナー制度” をご紹介しました。
そして、この “札幌大球オーナー制度” は、2021年もオーナーを 募集中します!
募集は「2021年6月」開始なので、オーナーになって「札幌大球のにしん漬けが食べたい!」など思う方がいたら、ぜひ参加を検討してみてください。
(各体験会への参加については、事務局まで直接お問合せ下さい。)
また “札幌大球オーナー制度” は、今年2021年が 第7回目の開催。札幌の伝統野菜を後世に残すため、きっと来年以降も開催されることでしょう。
本記事をもって興味を持たれた方がいましたら、ぜひ来年以降 オーナー制度への応募を検討してみてください。
札幌大球オーナー制度
【公式HP】 http://sapporotaikyuu.fun/(札幌伝統野菜「札幌大球応援隊」)
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