青い池の原点?美瑛町の「白ひげの滝」は、地層の間から水が湧き出す潜流爆!

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白ひげの滝

北海道のほぼ中央に位置する町「美瑛町」

なだらかな丘陵が続く美しい地形が話題を呼び、北海道の中でも人気の観光地となっています。そんな美瑛町の観光地の中で、今や一番と言って良いほど地名度が高いのが「青い池」。名前の通り水面が不自然に青く見えることで一躍有名となり、美瑛町に行く際には外せない観光名所となっています。

この「青い池」の上流にある滝が、今回ご紹介する「白ひげの滝」
この滝は「潜流瀑(せんりゅうばく)」と呼ばれ、川から流れる水が作り出す滝ではなく、地層の間から湧き出した水が作りあげた全国的にも珍しい滝です。また時期によっては「白ひげの滝」が流れる落ちる「美瑛川」まで青く見え、とてもキレイな景観を作り上げます。

 

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まずは予習!青い池を知っておこう!

白ひげの滝

「青い池」は、今や美瑛町で1、2を争うほど人気の観光名所。
名前のとおりで池の水が明らかに青く見えるのですが、青く見える理由についてははっきりとは分かっていません。一説によると、白金温泉地区より湧き出る水に含まれるアルミニウムが作り出す「コロイド」という成分が関係しているそうです。水に含まれるコロイドの粒子が太陽光を散乱。波長の短い青い色を反射させ、池を青く見せるとも言われています。

 

白ひげの滝

ちなみに雪解け時期の青い池がこちら。
最初の写真が水色に近い青なのに対して、上の写真では同じ青でも濃い青色に見えています。池の中に雪解け水が流れたことで水に含まれる成分の割合が変わり、色が変わって見える様です。同じ青い池でも印象が全く違いますので、季節を変えて訪問するのも面白いと思います。

 

青い池まで行ったなら、白ひげの滝まで足を延ばしてみよう!

白ひげの滝

「白ひげの滝」は、青い池から約3km、車で約5分くらいの距離にある温泉街「白金温泉」地区にある滝。白金温泉にある「ホテルパークヒルズ」横の道を進み、その先にある「ブルーリバー橋」から見下ろすことができます。山道や林道を歩く必要もなく、とても気軽に向かうことができるのも魅力の1つ。青い池からもとても近いので、せっかく青い池まで来たのであれば、足をのばして行ってみることをおススメします。

 

白ひげの滝

前述のとおり白ひげの滝は、全国的に見ても珍しい「潜流瀑(せんりゅうばく)」という種類の滝。崖の下部は約30万年前のレキや砂の層となっており、上部は約17万年前の溶岩からできています。この地層が剥き出しになり、地層の間を通る地下水が崖の途中から直接落ちて滝となったのが白ひげの滝です。北海道の滝では知床半島にある「フレペの滝」や、広尾町にある「フンベの滝」などがこれにあたります。

ブルーリバー橋の手前にあった案内看板には、白ひげの滝の解説が記されていました。訪れた際には一度目を通してみて下さい。

 

白ひげの滝

そしてこちらが「白ひげの滝」
剥き出しになった地層の間から湧き出ているのは、十勝岳連峰から溢れでる大量の地下水。この地下水が滝となって、下を流れる「美瑛川」に流れ落ちていきます。

白ひげの滝はブルーリバー橋の上から眺めることができるだけで、下に降りて間近にみることはできない様です。そのため少し迫力には欠けてしまいますが、滝の高さや幅・潜流瀑としての水量を考えるとかなり立派で大きな滝です。

 

白ひげの滝

白ひげの滝の全景。
滝の上部に大きな川はなく、この滝が潜流瀑だということが確認できるかと思います。また地下水が湧き出す部分を境にして、上下で地層が異なっていることがはっきりと分かります。「美瑛川」や「青い池」が青く見えるのは、上部の溶岩層に含まれる火山性物質などが影響しているのではないかとのことですが、前述のとおり、まだはっきりと解明されている訳ではありません。

 

白ひげの滝

美瑛川の下流の様子です。

美瑛川は通称「ブルーリバー」とも呼ばれ、普段は川が青く見えます。しかし、この日はあまり青く見えませんでした。今回訪れたのは4月なので、恐らく雪解け水の影響と思われます…。先にご紹介した青い池が季節ごとに色が変わることと同じように、美瑛川に流れ込んだ雪解け水が川の成分を薄めたのかも知れません。

 

白ひげの滝

ちなみに2011年の9月に訪問した時の白ひげの滝がこちらの写真。雪解け時期の川の色と全く違いますね。ブルーリバーと呼ばれるのも納得の青さです!なお、この川の約3km下流にあるのが「青い池」。ここから流れた水が青い池に溜まっているのだとすれば、青いのも納得です。

 

白ひげの滝

ブルーリバー橋を渡った反対側。
左の階段を進むと「十勝岳火山砂防情報センター」に向かうことができる様です。

 

白ひげの滝

「十勝岳火山砂防情報センター」は、十勝岳の噴火の歴史や現在の火山砂防施設を3Dシアターやパネル展示などで楽しく学べる施設。今回は訪問時間が遅かったため伺うことはできませんでしたが、入場料もかからない様ですので、次回白ひげの滝に来る際には合わせて伺いたいと思います。

 

白ひげの滝

白ひげの滝とブルーリバー橋との位置関係は、上の写真の様な感じです。
必然的に橋の上から見下ろすことになりますので、身を乗り出しすぎたり、カメラなどを落としてしまわない様に注意して下さい。

なおこの日は太陽が沈みかけたくらいの時間に訪問しましたが、この時間でも観光バスで訪れていた団体が白ひげの滝を楽しんでいました。青い池にもたくさんの観光客が来ていましたが、きっと白ひげの滝も観光コースに含まれているのでしょう。

 

白ひげの滝

雪が残る十勝岳連峰。
幻想的な雰囲気で、一枚の絵を眺めているかの様。とてもキレイでした。

 

最後に

今回は美瑛町の「白ひげの滝」をご紹介しました。

青い池の陰に隠れてしまい知名度はあまり高くありませんが、実は全国的にも珍しい潜流瀑という種類の貴重な滝。その滝を、こんなに手軽に見ることができる場所はなかなかありません。

また2018年5月には、白金地区に美瑛町で2つ目の道の駅「びえい「白金ビルケ」」がOPEN。人のにぎわいと共に、白金地区が美瑛町観光の柱の1つとなっていくこと間違いなしでしょう!美瑛町観光に行かれる際には、ぜひ青い池・白ひげの滝のある白金地区へお立ち寄り下さい。

 

白ひげの滝

【住所】 北海道上川郡美瑛町白金

 

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